宅建士(宅地建物取引士)資格試験 一発合格 体験記!
―初学者の短期集中独学法―
令和3年度の宅地建物取引士資格試験(10月実施分)で、初学者の私が『独学』で一発合格できました。
4ヶ月程度(100時間位)の『独学』で合格できた、私の受験体験記です。
今回の試験は、受験者数209,749名、合格者37,579名、合格率17.
9%でした。
合格判定基準は、50問中34問以上の正解・・・約70%の正答率です。
資格を取ろうと思った理由(ワケ)
賃金が上がらない。なかなか正職員になれない。業績がふるわなくて、副業を認める会社が増加してきた。将来、年金が本当にもらえるのか心配だ。
将来への漠然とした不安がある中で、資格を取得することで備えたいと思っている方も多いと思います。
私もそんなひとりです。
資格を取ったからといって、すぐに役立つ訳ではないかもしれません。
実際、資格取得を目指す人たちに対して、「資格は、足の裏の米粒」
・・・取っても食えない・・・
と冷やかす言葉も耳にします。費用と時間の無駄だと。
でも、私はそれでもいいと思っています。それは、次のようなメリットがあると思うからです。
①資格を生かして就職できるかもしれない
②将来、「芸(資格)は身を助ける」ときがあるかもしれない
③何かにチャレンジする、努力すること自体楽しいし、すばらしい
④合格したときの喜び、達成感がある
⑤単純に学びになるし知ることは面白い
資格が役に立つかどうかは、本人次第だと思いますが、資格を取らなければできないこともたくさんあります。ですから、スタートラインに立つことができるようにしましょう。
わたしは、こんな感じで資格を取ろうと考えました。そこで、まず取得したのは、危険物取扱者免状(乙4)です。
比較的簡単な試験と言われています。学校を卒業して、ほとんど勉強することから離れていましたし、試験を最後に受けたのはいつだったかな?という状態でしたので、試験に慣れる、受験会場の雰囲気を経験するのに丁度いいと思ったからです。
危険物取扱者免状(乙4)は、1ヶ月、20~30時間位の独学で一発合格することができました。
この経験が、宅建士の勉強をすすめるうえで大いに役に立ちました。
教材選び
宅建士の試験に『独学』で合格しようとした場合に一番悩むのが、テキスト(参考書)、問題集などの教材の選び方だと思います。
現在、宅建士の試験は非常に人気があり受験者数も増加し続けているという資格であることから、いろいろな出版社から各種のテキストが出版され、どのテキストを選べばよいか、なかなか決めるのが難しいかと思います。逆に考えると、非常に競争が激しい分野ですから、どのテキストもブラッシュアップされていて、どれを選んでも大丈夫なんだと思います。
私も、ネットでいろいろなテキストの情報をみましたが、どれを選んでいいのか迷ってしまいましたので、本屋さんでペラペラめくってなんとなくピンときたこれを選びました。
宅建士 合格のトリセツ 基本テキスト(2021年版) LEC
宅建士 合格のトリセツ 基本問題集(2021年版) LEC
テキスト、問題集とも「権利関係」「宅建業法」「法令上の制限」の3つの分野に分冊することができますので、持ち運びにも便利です。
危険物取扱者の試験で感じましたが、テキストは1冊を徹底的にやるのが一番だと思います。
テキストとそのペアになっている問題集をやれば、なんとかなると思います。実際、わたしはこのテキストと問題集の2冊しか使いませんでした。模擬試験も受けませんでした。(試験中、試験後に、初見の問題がたくさんあったので、もっと詳しいテキストで勉強すればよかったかな~っと、少し後悔しましたが)
試験の点数の目標
宅建士の試験は、50問出て、7割程度の正答率が合格ラインとなっています。
ですから、私は、正答率8割の40問正解を目標としました。8割正解できれば余裕で合格できるはずです。10問間違えてもいいんです。
目標8割です。
独学のスケジュール
<日数>
6月26日(土)に危険物取扱者の試験がありました。宅建のテキストは、6月27日(日)に購入しました。
試験日の10月17日(日)まで、112日(16週間)です。
私は、共稼ぎで、保育園に通っている子供がひとりいます。つまり、夜や休みの日は、子供と一緒に過ごすことになりますので、実質勉強できるのは、100日程度の朝の時間です。
<勉強時間>
私は自家用車通勤なので、通勤時間に勉強はできません。そこで、職場に早く出勤して勉強時間を確保しました。朝7時から8時までの1時間が勝負です。夜はお酒を飲んで、子供と過ごすので、勉強になりません。
<テキストと問題集の量>
テキスト約500ページ、問題集は300問です。
目標としては、テキスト3周、問題集3周としました。
実際の勉強
①テキスト1周目
アウトラインを捉えるために、1日50ページ目標にして、とにかく読む。
わからなくても、とにかく読みすすめました。
②問題集1周目
覚えていない、理解していないので、当然ほとんど正解できませんでしたが、
1日25問を目標にして、とりあえず問題に触れることに重きを置きました。
③テキスト2周目
テキスト1周目と問題集1周目が終わって、「権利関係」は、理解することが大事
「宅建業法」「法令上の制限」は、暗記しないとどうにもならないことが分かりまし
たので、それを念頭に読み進めました。
④問題集2周目
宅建士の試験は、4択の問題です。
4つの中から「正しいもの」、「誤っているもの」、「正しいものの組み合わせ」
などを選択します。
問題集を解いていると、たまたま「正しいもの」を知っていたとか、たまたま「誤っている」ところを知っていたというおかげで、正解が導き出されるものもあります。本番ではラッキーなことかもしれませんが、これでは、設問の内容をすべて理解したとは言えないでしょう。
1問につき4つの選択肢の正誤を理解しなければなりません。この問題集は300問しかありませんが、選択肢が4つあるので、実際はその4倍の1200個の正誤を理解できるようになれば、概ね8割の正答率に対応できるのではと思います。
そんな思いで、間違ったところやわからなかったところは、ひとうひとつ丁寧にテキストや問題集の解説を読みながら理解していきました。
⑤テキスト3周目と問題集3周目以降
「宅建業法」の問題を解いていると、「権利関係」や「法令上の制限」の部分を
忘れてしまいます。
そこでわたしは、「権利関係」のテキストを読むときは、「宅建業法」の問題を
解くというようにして、別々の分野を並行して勉強しました。
⑥9月以降
テキストや解説を読んだだけでは、なかなか問題が解けるようにはなりません。
問題を解いて、できなかったところを見直すのが一番だと思います。
9月以降はひたすら問題を解いて、選択肢のひとつひとつの正誤を答えられるよう
に勉強しました。
その結果、問題集は8周しました。
それから、覚えにくいところは、自分でレジメを作成して、昼休み等に眺めたり
していました。レジメを作成すること自体、ものすごく勉強になりました。
本当に少ない勉強時間だったかもしれませんが、暗記モノ、特に「宅建業法」は短期間で十分対応できると思います。「権利関係」は、暗記だけでは足りず、法の考え方を理解してそれをどう運用するかが問われるところです。
「権利関係」は一般教養としてもいい勉強になったと思います。
試験日
初めての受験で、受験者がこんなに多いとは正直驚きました。やっぱりこの試験は人気なんだなー などと感心してしまいました。
それと、試験会場の前に予備校?の方たちがいて、想定問題を配っていたのにはもっと驚きました。そういやー大学受験もこんなだったなーって。
試験開始前までは、統計問題など5点免除科目の暗記に努めました。
試験では、最初に5点免除科目を終わらせて、次に26問目の「宅建業法」に取り掛かりました。その頃には緊張も解けていましたので、冷静に1問目の権利問題に取り掛かることができました。
合格発表
忙しくて、受験したことや合格発表のことをすっかり忘れていました。
封筒が届いていて・・・ん?・・・「合格証書在中」って書いてある。合格したんだ。本当に?落ちたら、どんな連絡が来るんだろー。などと考えながら合格証書を手にしました。(後で確認したら、不合格者にはなんの通知もないようですね)
以上、宅建士の受験体験記でした。初学者の私でも一発合格できました。これを読まれた方の何某かの役に立てれば幸いです。